最先端のモバイル・ワークステーションと銘打たれた超高性能マシン。
シンクパッドシリーズ中、最高峰の性能を誇るマシンがレノボThinkPad W540。
実機を使用してみてのレビューと、購入にあたってのおすすめカスタマイズをご紹介します。
ThinkPad W540の特長
前モデル、ThinkPad W530はテンキーレスのキーボードとなっていましたが、W540はテンキーが装備されています。
テンキー付キーボードの使い心地については、当ページ内で後ほど触れてみたいと思います。
ThinkPad W540、スペック面の特記事項は以下の通り。
- 第4世代インテル®Core™ プロセッサー・ファミリーHaswell搭載
- 高解像度3K(2,880×1,620)ディスプレイ搭載可能
- モバイル向け最上位CPU インテル Core i7-4930MX プロセッサー エクストリーム・エディション選択可
- NVIDIA® Quadro K1100M/K2100M
- Thunderbolt(サンダーボルト)インターフェース搭載可能
- 内蔵カラー・キャリブレーターとPantone® カラー・キャリブレーション・ソフトウェアにより、ディスプレイのキャリブレーション可能
- ISV認証によりCAD、3Dソフトなどを安心して業務利用可能(注1)
Core i7-4930MX プロセッサー エクストリーム・エディション選択可、Quadro搭載という点からCAD、3Dグラフィックスソフトを利用した際にハイパフォーマンスさを活用できるマシンとなっています。
注1:ISV-certified drivers for ThinkPad W540
ThinkPad W540レビュー
まず、CAD、3D系業務でThinkPad W540を扱う場合は、当サイトの範疇を超えてしまうのでレビューは控えます。
業務利用の場合、ソリューションプロバイダーや販社からの提案、手持ちのデータや過去の資産との兼ね合いで導入の可否を選択する場合が大部分です。
ここでは、高性能なモバイルワークステーションを個人使用した場合のレビューや感想について記載していきます。
熱処理に配慮された設計
試用機が搭載するCPUはインテル Core i7-4800MQ プロセッサー (2.70GHz, 6MB, 1600MHz)。
そしてNVIDIA Quadro K2100M グラフィックス (2GB)搭載、メモリは16GB。
ThinkPad W540使用前、高性能ゆえの熱処理からくる不快さや、冷却のために動作するファンの騒音などで、静音性に優れたノートパソコンが多いThinkPadとは言え、「やかましいマシン」を想像していました。
ところが予想に反して、かなり負荷を掛ける作業をしていても、キーボード面が熱を帯びたり、ファンの騒音に悩まされたりということはなく、とても快適に利用することができました。
W540は他のシンクパッドモデルより、起動時および負荷を掛けた際、ファンは積極的に回転する傾向にあります。
しかしファンが回転した場合もその音質に不快さはありません。他のモデル同様、オウルファンの良さを感じることができました。
3K超高解像度ディスプレイ
W540が搭載している15.5型3K液晶 (2880×1620 光沢なし IPS)。
起動して高画質な画像ファイルを開くと、3Kディスプレイの緻密さに溜息が出ました。素晴らしいディスプレイです。
また、W540の特長として、パームレスト部に設置されたカラーセンサーとPantone® カラー・キャリブレーション・ソフトウェアにより、ノートパソコンながらディスプレイのキャリブレーションが可能。
キャリブレーション方法は、専用ソフトを起動し、蓋を閉じておくだけ。ビープ音を発しながら、センサーとキャリブレーションソフトがディスプレイのキャリブレーションを行ってくれます。
この機能は、デジタル一眼で撮影した写真をノートパソコンで現像やレタッチしたいというユーザーにおすすめではないでしょうか?
3Kディスプレイとキャリブレーション機能の組み合わせは、思い通りの現像やレタッチに最適だと思います。
ただし、高解像度ディスプレイ特有の性質として、Webページを閲覧したり、テキストを扱う際に文字やメニューが小さくなってしまうという問題があります。
表示サイズを拡大したり、文字のサイズを大きくしたりという工夫が必要になるでしょう。
ボディの質感とキーボード
Xシリーズなどと比較した場合、特にパームレスト部の仕上げがプラスチック感に溢れ、やや残念に感じられました。
また、本機はテンキー付キーボードとなっています。
テンキー付のノートパソコンは、画面に向き合った際に身体がずれる印象を受けるため、あまり好みではありません。以前のモデル、W530がテンキー無しだったため、この点が残念に感じられます。
しかしテンキー付=数値入力の効率アップに繋がりますので、逆にテンキーが付いたことを歓迎する方も多いと思います。
キーボード自体はいつもながらのThinkPad品質。非常に打ちやすいキーボードです。
では次項にて、おすすめのカスタマイズについてご紹介していきます。